私が絵を描く理由。

 

一番最初は自分を表現したいから、そして世の中に腕を認めてもらい、好きな事でご飯を食べたいと思ったから。

がむしゃらに走り、それなりに名前も売れてきた。

そこであの地震がおきました。
仕事道具は全て海に持っていかれました。
死に物狂いで
あの黒い水が押し寄せる横を娘をつれ逃げました。
ハンドルを持つ手が震え、娘に死んだらゴメンねと泣きながら叫びました。
逃げていた道の先からまた黒い水が見えたあの瞬間、泣きじゃくる娘を見て絶対に死なせないと車の列から抜け道路を逆走しました。

私は助かりました。

しかし、エアブラシのかけらさえない上に会社を失った父に絵を描きたいなんて言えませんでした。
そんなわがままを言えなかった。
でも震災後二週間が過ぎた頃、千葉にいるエアブラシの仲間が、全国にいる私の知り合いの絵描きに呼びかけてくれて、絵を描く道具一式、そして薬や食料を届けてくれたのです。

そこで思いました。

また描いていいの?

沢山の仲間が、私にまた絵を描いていいよ。と言ってくれてるように感じました。
その時の事を思うと本当に感謝しかうかびません。

そこで決めました。
皆の為に絵を描きたい。
仲間やお客さん、震災にあった人達、家族、友達、娘、そしてこの生かされた命で、絵を描き続けたい。
生きている証として、あの時助けられたお礼として、もっと沢山の人や場所の為に。

子ども達と絵を描くのも、笑顔が増える様にと願って震災後すぐにはじめました。
私にできる事は絵を描く事しかない。

微力の私に沢山のパワーをくれた家族、友達、仲間、お客さん、皆のおかけで今私は絵を描いています。そして、絵を描き伝えたい想いがあります。

人は一人では生きていけない、人と繋がり、暖かい心と、繋げる絆がある。

誰かの想いが誰かに届き、自分の想いがその人に届きますように。

そんな想いを絵にのせながら私は絵を描いていきたいです。

A-HAND
Aya